南会怪––南会津の不思議な話

山の怖い話

2015年、1冊の本がベストセラーになりました。

その名も『山怪』、かなりヒットして、第3巻まで出ているので、もしかしたら知っている方もいらっしゃるでしょう。

この本は、日本各地の山にまつわる不思議な体験を著者がまとめたもので、

大宴会in南会津会場付近・桧枝岐村の話も載っていたりします。

決して、アウトドアフェスに持って行ってはいけません。

怖くて夜のトイレにいけなくなるから。

 

本にも掲載されていない南会津の話を大宴会スタッフが、少しご紹介します。

 

雪の上の老婆––南会怪壱

これは私が母親から聞いた話です。南会津は、日本有数の豪雪地帯、積雪量は2mにもなります。

1月、2月くらいが積雪量はピークで、しんしんと降り積もる雪を除雪車がかき集め、道路脇には小高い丘が出来上がるのです。何日も吹雪が続いた後、よく晴れた日の昼下がりのことでした。

私の母が買い物に行こうと、外を歩いていると、小高い雪山の頂上にブルーシートがひかれ、

老婆が横たわっていたのです。

驚いた母は慌てて駆け寄り声をかけました。

 

「大丈夫だがや? 生きてっやっか?」

 

反応はありません。

もう一度声をかけます。

 

「生きてっやっか?」

 

すると老婆は、むくりと起き上がり、母にこう言いました。

 

「ひなたぼっこだ」

 

私は、その話を聞いた時、震えが止まりませんでした。

南会津の老婆おそるべし。

 

異形となった祖父––南会怪弐

これは今年のGW、祖父がいる老人ホームに訪問したときのことです。

95歳の祖父は、いつも元気な印象しかありません。

正月帰省しなかったこともあり、約一年ぶりの祖父との対面を楽しみにやってきました。

同じタイミングで帰省していたおばちゃん(祖父の娘)も一緒です。

おばちゃんは冗談交じりに言います。

「もう私のことわからなくなってるかも」

「いやまだ大丈夫でしょ」

 

入り口で職員の方に聞かれます。

「今日の面会はどなたとですか?」

「ショウイチロウの孫です。よろしくお願いします」

ホームの職員の方は、頷くと施設の奥へ奥へと案内します。

通された個室で眠る老人を職員の方は紹介してくれました。

「一人では立ったり、食べるのは難しいみたいなんですが、話せばわかると思いますよ」

祖父も95歳、戦争を経験し、シベリアで抑留された祖父の軌跡を振り返りながら回想に耽ります。

「じいちゃん、健康でよくここまで生きてきたよな。小さい頃一緒に裏山でスキーもしたな」

亡くなった訳でもないのに、なんだか感傷的な気分になってしまいました。

おばちゃんが言っていたのは、現実となっていたのです。

おばちゃんが、祖父の顔覗き込むと、

「あ!」

と声をあげて驚いたのです。

「どうした?」

私は、祖父の容体が急変でもしたのかと思いました。

おばは呟きました。

「父ちゃんじゃねえ」

「え?!」

私も祖父の顔を確認しました。

すると全くの別人だったのです。

どうやら職員の方は、「ショウイチロウ」と「ショウキチ」を聞き間違えたようです。

ちなみに祖父は元気でした。

 

南会津って、怖い話がたくさんありますね。

怖い話が好きな人は大宴会スタッフに聞いてみてください。色々教えてくれるかも。

(東京スタッフ・コージ)

 

 

 

 

 

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